宝石鑑定鑑別機関のあるべき姿としては、「業者側にも偏らず消費者側にも偏らない、 つまり中立の立場でなければいけない」とされています。勿論 宝石鑑別(本物か否かの区別)においては、明確な答えがある以上どちらの味方でもなく、どちらの味方にも成り得ないのです。
しかしここであえて問題にあげたいのが宝石鑑定(品質評価・グレーディン)に関して、 「中立の立場が果たして最良の立場である」のでしょうか?
一般的に鑑別機関は、業者さんから商品を持ち込まれ→鑑定鑑別業務→業者さんに返品という経緯を経ます。その後消費者の手元に商品が届きます。またその鑑別及び鑑定に対しての費用は、業者さんから受け取ります。鑑定費用を業者さんから受け取ることゆえ、鑑別機関にとって業者さんが直接的お客さんとなります。
残念ながらそれが大きな勘違いを生じさせ、そして大きな落とし穴を存在させてしまう場合があります。
というのは、中にはその直接的お客さんへの仕事欲しさゆえの過剰サービスが鑑定結果に影響してしまっている場合があるのです。そしてその販売業者さんのみにメリットがある過剰サービスは、結果的に鑑定書の発行部数に影響し、その「発行部数こそ信頼の証」との誤解を招かせています。
真珠に関してのみ言えば、花珠鑑別書の乱発がその結果であるとしか言えないのも同業者として情けない現状話です。
事実 現状の海の環境状態を考えると、花珠(最高品質の真珠)は、それ程多く市場に出回る品ではなく、あったとしても決して安価では入手できない品なのです。
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